食事をして摂り入れたたんぱく質は、体を動かすためのエネルギーへと変化しますが、幾らかは老廃物になり血液中に留まります。
血液は腎臓の内部で分離され、老廃物は尿として排泄されます。
過度にたんぱく質を摂取すれば、老廃物はそれだけ増えますので、腎臓に悪影響を出します。
腎機能を保つためにも、たんぱく質の摂取量を調整する必要が出てきます。
ですが、たんぱく質は人体にとって必要不可欠な栄養源なので、一定値は摂取しないといけません。
腎臓病でも食事療法が適切であれば、毒素や老廃物が排出されやすい体となっていきます。
老廃物が排出される事で尿毒症にならず、腎臓病の悪化を極力抑える事ができるのです。
そうとう上手くいった場合、腎臓病の進行が止まったと言っていい程遅らせる事が可能なのです。
食事療法は困難だと捉えられがちですが、実際はそこまで厳しいものではありません。
食事療法は、患者自身が自ら積極的に努められる最善克つ最短の治療手段なのです。
腎臓病を患う方にお勧めしたい、たんぱく質の少な目な特殊食品が売られています。
このような商品を的確に用いる事が無理のない食事管理に繋がります。
腎臓の機能が落ちていく程、より厳正に食事を調整する必要が出てきます。
更に、糖尿病の症状もある場合は血糖値を悪くしないために、エネルギー制限も求められます。
個人の見解で判断するのではなく、医師や栄養士の指導を受けて決めるようにしましょう。
腎臓病では 糸球体がおかされるために本来通り血流が成されずに、ナトリウムや水分が体外へ排出しづらくなります。
この他、尿と同時に体外へ出されるはずの老廃物に関しても、体内で増加し始めます。
こうした状況下になると、窒素が血液中で増加し、尿毒症の原因となったり、ナトリウムが増えて高血圧になったりということがおこります。
ですから適正な食事療法を行い、水分・塩分・蛋白質・エネルギーについて一定値体内に供給し続ける事が求められます。
カリウムは水に浸透しやすい事から野菜・芋類は小さめに切ってから茹でこぼし又は水さらしを施してから調理を行いましょう。
茹でる事によって取り除けるカリウムの分量は、食品の分類や調理を実行する際の形状・水の量・処理時間によっても異なります。
数値で示す場合、ほうれん草等の葉物野菜が45%、いんげんなどの豆類で約30%除去できます。
小さく切る、茹でたらしっかり水を切る、ちゃんと搾るようにすれば、それだけ効果は期待できます。
人間の体にとって重要な3大栄養素に糖質・たんぱく質・脂質があります。
糖質と脂質は体内で燃焼されることで水と二酸化炭素に転じるため、腎臓や肺から排泄されやすいのですが、たんぱく質に関しては分解する事で7〜8割は窒素を有した老廃物となるため、排泄時に腎臓に負担がかかります。
この事から、たんぱく質の摂取量には注意する必要があります。
体の機能を保つ上で最低限のたんぱく質の量は体重1kg換算0.6g/日であり、一日換算で約30g〜40gです。
腎臓病を発症した方の行う食事療法の趣意は、なるべく腎臓病を悪化させない事と、健康状態の維持になります。
透析導入前の保存期の方であれば、食事療法によって腎不全への進行を遅らせることができ、結果として透析の導入時期を遅らせられます。
実際に透析が必要となってからも、なるべく体調を崩さずに透析に望むために、食事療法は非常に重要な治療法です。
浮腫が際立っていたり尿量が明らかに少ない場合、塩分以外に水分の制限も付随してきます。
この場合 飲み水だけではなく、食品内に入っている全ての水分と捉えます。
浮腫がなかったり軽い場合は制限が必要になるのは塩分のみです。
制限を設ける水分の量に関しては病気の進行具合や尿量により医師が判断します。
脱水になればそれだけ腎臓機能の低下を早めるので自身のみの判断で制限を行うのは宜しくありません。
クレアチニンに関しては筋肉中にある物質を通じて生成される老廃物になり、腎臓に届いて分離が行われた末に尿と合わせて体外へ除去される成分です。
このクレアチニンの量は、筋肉や運動量と関係しているといわれます。
ですから、比較的に女性よりも男性の方が高めの値が出るのです。
筋肉の量が減れば、クレアチニンの量も減少します。
また、妊娠すると、尿から排泄するクレアチニン量が増加するので、普段よりクレアチニンの値は減少します。
肉・魚・卵・豆腐に関しては中々のたんぱく質が含まれていますし、食べ過ぎの傾向にある食品なので注意するよう心掛けましょう。
甘い食べ物の場合でも意外な事に沢山のたんぱく質が含まれているのです。
お菓子には豆類や乳製品が内蔵されているため、エネルギーを摂取しようとして食べ過ぎると、たんぱく質をとりすぎてしまう可能性があります。
例を挙げれば、ショートケーキ1つでも卵1個相当のたんぱく質が含まれている訳です。